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19.貸してから契約書を作ってくれと頼まれたけれど
 
 貸主は以前に飲食店を経営していた人です。
広い敷地に飲食店と倉庫、貸事務所を所有しています。
この飲食店を居酒屋経営を目的に、ある人に貸しました。

 「信頼できる人の紹介で、ある人に貸した。だけど、契約書は作っていない。
中に入って契約書を作ってもらえないだろうか。」という相談です。

 貸家にせよアパートにせよ、契約書が問題になるのは、借主が予想に反した
行動をする場合です。
悪いことをする、という意味ではありません。
貸主の思いこみと借主の思いこみが違う場合が多いのです。

 将来問題になりそうなことを予め貸主と借主が取り決めをして、書面にするのが
契約書です。

 借主曰く、「借りたけども不動産業者が中にはいることは承知していない。
契約書がなくともお互いの口頭で約束してある。」
ということで、契約書を作ろうという目的は達成できません。

 貸主には気の毒ですが、契約書がないままになります。
居酒屋はもう営業しています。

 鍵を渡す前に相談していただければ、よかったのですが。
契約書は借主のためにも作成するのですが、理解いただけなかったようです。



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